副音声 final edition.

#60 ITS ALL UNDERSTOOD

 もしも世界のすべてを知ったなら、私はもう何も必要としないでしょう。
 だけど今はまだ、たったこれっぽっちしか知らないのです。
 だから、私は言葉を紡ごうと思います。あなたと繋がりたいと思います。そしてそのことを、すごく意味があることだと思います。

080530

#61 NOTHING EVEN MATTERS

 あれから随分と時間が経って、今はもう君がどこで何をしているのかも知らないけれど。
 ずうっとずうっと昔に、君から言われたあの台詞。
 僕はまた、あの時とまったく同じ言葉を、まったく同じ感情でもって、他の誰かにも言わせてしまったから、僕は笑ったよ。

 ねえ君も、笑うかな。
 僕がまったく成長してないと言って。
 それとも、それが僕らしさなのだと、ようやく分かって。

080420

#62 WHO KNOWS WHERE THE TIME GOES

 泣きたい気持ちになったんだ。
 あの日、やわらかくてあったかくてふたりで感動したタンシチューを食べたあのレストランが、いつのまにかチェーンのカレーショップになってたりする、そういうことに。

 過去にこだわるな、過去にこだわっても前に進めない。
 君はいつもそう言った。

 けどさ、今のこの瞬間だってもう流れて過去になる。明日だって、来週だって、3年後だって、いつか絶対に過去になる。
 こだわらずにいたら、前どころかどこにも行けないじゃない。

080205

#63 THERE'S NO OTHER WAY

 だけど、もう知ってるんだ。
 なにも感じなくなる日なんて、生きてる限りはぜったいに来ない。

 そこから一生逃げ回るなんて、根性のないわたしにはできそうもない。

080201

#64 THINGS I'LL NEVER SAY

 私は、笑いたいときに笑う。
 泣きたいときには泣くし、怒りたいときに怒り、書きたいときだけ書く。
 そして、壊れたいときには壊れ、立ち直りたいときに勝手に立ち直る。

 いつだったかアナタが教えてくれたとおり、自分の感情に嘘をついたりしない。
 もちろん、生活を壊さない範囲内で。

 だけど、つらいときにはつらいと言え、という人に、言うべきことは何ひとつありません。

 簡単に口に出して言えるようなことなら、私にとってそれは、別につらいことではないのです。
 口にしてはいけないということそれ自体が、私にとって一番つらいことなのです。

071120